2026/08/25

表のプロパティ ⑦ - 表の余白の折り返し

これまで6回にわたってノーツの表のさまざまな設定を紹介してきました。そろそろ後半戦、少しレア度が高い設定に突入します。今回は、表のプロパティ[表の余白]タブにある「折り返し」セクションの設定について紹介します。


表の外側

固定幅の表の場合、余ったスペースを活用したいことがあります。ノーツでは「表の外側」という機能を使用すれば実現できます。

通常では表に続いて文字を入力すると表の下に文字が表示されます。

この状態で表のプロパティを開き[表の余白]タブ、「折り返し」セクションにある 表の外側、「表の周囲のテキスト」にチェックを付けると、表の右側の余白部分にテキストを表示することができます。

この機能は余白を活用する機能になります。例えば文字のプロパティで余白を狭めることで文字を表示する範囲を調整することができます。

なお、表の右側からはみ出た部分は、表の下側に表示されます。


表の内側

続いて、「折り返し」セクションのもう一つの機能、「表の内側」について紹介します。

この機能は、段組みのような構成を実現します。1ページを縦方向に複数の列(段)に分割して配置するレイアウト機能のことですね。

ノーツで次のような表を作成したとします。

表のプロパティで 表の内側 「セル間のテキスト」にチェックを入れると、2つのセル内のコンテンツが連結し、段組みしたような表示となります(高さには1行の高さを指定)。


この機能はフォームでも利用できます。

例えば、記事の構成をイメージして、Title、Lead、Body のフィールドを作成し、「セル間のテキスト」を設定した表に配置します。今回はサンプルなので、初期値でコンテンツを設定しておきます。

フォームをプリビューするとはみ出た部分が自動的に右側のセルに表示されます。コンテンツの長さに合わせて調整してくれるで、手間がなくて都合がいいですね。フィールドに設定したフォント通りに表示されることもあり、既存文書を体裁よく表示するのに使えそうです。


挙動不審な表の内側

表のプロパティ調査をしていて、初めて表の内側の機能を発見しました。まだまだ、経験が浅いのですが、評価してみた限りでいうと、この機能は時折動作が挙動不審になります。

例えば、表に直接入力や削除を繰り返しているとセル間のカーソルやコンテンツの移動が狂うことがあります。例えば、以下の動画では入力した文字を削除しても元の状態に戻りません。

また、マージンに合わせた表で幅を変更した場合も微妙です。下図の例では青字のエリアが広がる現象が発生しました。青字の設定が別のフィールドの値まで侵食しています。

どちらの機能も文書を開きなおすと戻るようなので、UI のコントロールと描画にバグがあるようですね。


このように表の内側の機能は面白い機能ではあるのですが、品質面で少々問題があります。現時点では、入力を伴わない表示用のフォームで固定幅の表で利用するなど、用途の限定が必要といえます。

@関数や LotusScript で画面に表示するコンテンツの幅を取得することはできないはずです。なので、段組みの実現には「表の内側」機能に頼るしかありません。何とか改善して、自由に使える機能にしてほしいですね。


2026/08/22

表のプロパティ ⑥ - 枠の設定

ノーツの表には、外枠専用の機能があります。外枠と言ってもさまざまな機能があります。


外枠の設定

表のプロパティ ④ - 罫線の幅とセルの背景色』では、外周の罫線幅を太くして外枠を表現しました。今回は外枠機能を使用して、同様に表現してみましょう。

外枠は、表のプロパティの4つ目[表の境界線]タブで設定します。境界線のスタイルは、塗りつぶしを選択し、罫線と同じ色を指定します。そして、厚さを 2 にするだけで設定できます。

罫線の幅が 1 と外枠の厚さ 2 で、3 の外枠幅になります。

罫線の幅がすべて 1 で統一できるので、外枠を使った方が設定がシンプルになりますね。


外枠の種類

外枠には[厚さ][内側][外側]の3種類の設定があり、プロパティボックスの[▼]をクリックすることで切り替えができます。

厚さは先ほども使用したように外枠線の幅の設定です。内側は表と外枠線の間のマージン、外側は表の開始位置と外枠線の間のマージンとなります。また、幅は上下左右をそれぞれ別々に設定できます。

この機能を利用すると下図のように表の左右に少し太い線を表示して目立させ、少しインデントしたような表を作成することができます。

少々わかりにくいので表の左上を拡大すると次の通りとなります。


影の設定

[表の境界線]タスの設定を使えば表に影をつけることができます。設定は単純で「影」にチェックを付け、影の幅(影の長さ)を指定するだけです。

影は、右下に黒く表示されるだけのシンプルな機能となります。 影の色や向きを設定する機能がないのが残念ですね。


2026/08/16

表のプロパティ ⑤ - セルのマージと垂直揃え

セルのマージ

ノーツの表はセルをマージできます。今回は、同じ値が続くセルをマージしてみましょう。

まず、マージするセルを選択し、メニューから[表]-[セルのマージ]を選択します(右クリックメニューでも可)。

プロパティボックスでの操作ではないので気が付きにくいですね。

セルがマージされると、もともとあった各セルのコンテンツが連結され、マージしたセルにセットされます。重複した内容になるので削除します。これで見やすくなりましたね。

ちなみに、マージの解除もマージと同じくメニューで行います。[表]-[セルの分割]を選択することで、そのセルのマージを解除できます。


垂直揃え

表のプロパティ[表のレイアウト]タブで、セル内のコンテンスの垂直揃えを設定できます。選択肢は、上、中央、下の3種類です。

実際にマージしたセルを選択し、垂直揃えに『中央』を選択します。すると下の図のように説の高さの中央に表示されます。

このように、垂直揃えははセルごとの設定になります。選択肢の横に『*すべてのセルに適用』と記載があるので惑わされないようにしましょう。


セルマージの注意

最後に、セルマージができない場合があるので紹介します。

マージンに合わせる表の場合、列幅を固定したセルはマージすることができません。この場合メニューの[セルのマージ]がグレーアウトとなり、選択できなくなります。

なぜこのような仕様?制限?があるのかは不明ですが、ご注意ください。

また、同様の理由で、マージしたセルを含む列の幅を固定しようとしても、プロパティボックスに『固定幅』チェックボックスが表示されなくなります。

制限を知っていれば、あれ?っと思うことがないので覚えておきましょう。


2026/08/15

表のプロパティ ④ - 罫線の幅とセルの背景色

罫線の幅

ノーツの表では罫線の幅を指定できます。種類の右側の罫線を消したり外枠を太くすることが可能です。

設定は表のプロパティ[セルの境界線]タブの「境界線の厚さ」で設定します。”セルの境界線”とタブ名にある通り、この設定はセルに対して行います。カーソルのあるセルの上下左右の罫線幅をそれぞれ設定できます。罫線幅は 0 を指定すると非表示となります。

例えば、”種類”のセルの設定は次の通り、上が 3、右が 0 となっています。

外枠の設定は、設定する側のセルを選択することで一括設定できます。1行目を選択し、上に 3 を設定することで上側の幅を 3 に設定できます。これを上下左右、計 4 回行えば完了です。

なお、プロパティボックス下部にある[すべてを 0 に設定][すべてを 1 に設定][外枠]というボタンは選択範囲のセルを一括でセットする機能です。

ちなみに[外枠]というボタンは、上下左右の罫線幅を外枠に設定し、内側の罫線を 0 に一括設定する機能です。試しに外枠の幅を 3 に設定してみると次のような感じになります。

今回は内側の罫線を残したかったので、[外枠]ボタンは残念ながら利用できなかったのですが、これはこれで美しいですね。

Excel のように外枠だけセットするような機能があると便利そうです...。


セルの背景色

表のプロパティ ③」で紹介した表のスタイルを使用すると、セルの背景に色を付けて、ヘッダ行の色を変えたり、しましまの表を作成できることを紹介しました。ノーツの表ではそれ以外にもセルの背景色を設定する機能があります。

設定は表のプロパティの[表/セルの背景]タブの「セルの色」を使用します。

今回はヘッダ行である1行目を選択しセルの色を罫線と同じグレーを選択します。合わせて文字のプロパティで文字色を白に設定します。すると以下のようにヘッダらしい見た目にできます。

セルの色は表のスタイルで指定した色より優先されます。ですので、例外的に色を付けたいセルだけセットすると、効率よくセットできます。

なお、いったん設定した色を削除するには色の選択で色番号の横のアイコンをクリックしてください。色の表示が ”(なし)” となり、透明(= 表のスタイルの色が表示)となります。


2026/08/14

表のプロパティ ③ - 罫線とスタイル

ノーツの表には、罫線と表のスタイルを設定する機能があります。この機能と使うと、簡単に見た目のいい表を作成することができます。

まずは、設定効果を見てみましょう。

表のプロパティの2つ目のタブ[セルの境界線]を開きます。境界線のスタイルで、罫線の色をグレーに設定します。続いて3つ目のタブ[表/セルの背景]を開き、表の色のスタイルを「1 行おき」を選択します。色に白と薄いグレーを指定します。たったこれだけの設定で、表が一気に見やすくなりますね。

これらの設定を利用したスタイルは、表全体に反映されるので、行や列を追加しても有効です。表の作業が効率的に行えますね。


罫線のスタイル

罫線は色だけでなく、スタイルの変更ができるようになっています。選択肢には次の3種類があります。

塗りつぶしは通常の実践の罫線で、エンボスは昔ながらの HTML の表に似た表現になります。

見ての通りエンボスは罫線を 3 pixel で表現されるのですが、表が大きくなっているのは 2 pixel だけです。ですのでセル内のコンテンツのエリアが少しだけ狭くなります。

また、エンボスを選択した場合、表メニューの[自動サイズ]が正しく動かなくなります。罫線の幅が +2 pixel になることを考慮されていないのでしょうね...


表のスタイル

表のプロパティの[表/セルの背景]タブ、表の色のスタイルで表の背景色を一括設定できます。初めに上げた例では「1行おき」を選択しましたが、下図の通りさまざまな設定があります。

1行目をヘッダ行とする表では、「上」を指定します。

注意というほどではないのですが、スタイルに表示される図と色の関係がちぐはぐになっています。混乱しないようにしましょう...


2026/08/13

表のプロパティ ② - セルのマージン

表のプロパティを紹介するこのシリーズ、2 回目は表のマージンの設定に関して紹介します。


セルのマージンの設定

表のプロパティで[表のレイアウト]タブを開き、行の間隔と列の間隔で設定します。プロパティボックスに図式化されている通り、マージンはセルの境目(= 罫線)と文字などのコンテンツを書くエリアとの隙間の設定で、縦と横に対して別々に設定できます。

前回紹介したぎゅうぎゅうの表(図の左)は、マージンの設定が 0 です。ノーツで表を作成するとこの状態がデフォルトとなります。右は行の間隔を 0.2 cm、列の間隔を 0.5 cm に設定しています。これで、表が一気に見やすくなりましたね。

この設定の特徴は、表の全体(= すべてのセル)に一括で設定されます。設定や修正が簡単で効率的に設定できます。

なお、0.2 cm、0.5 cm と設定したのですが、プロパティボックスでは 0.199 cm、0.499 cm と表示されています。これは内部的には inch 管理なので、変換により誤差が出るのだと思います。cm 環境では切りのよい数値が設定できないことがあることを覚えておきましょう。


文字のマージン

セルにマージンを設定するにはもう一つ別の方法があります。文字のプロパティを使った設定です。設定するセルにカーソルを入れ[段落の余白]タブを開き、余白を設定します。

右のマージンも設定できますが、段落の余白では固定値を設定する「絶対位置」か比率で設定する「相対位置(%)」しか設定できません。ウィンドウサイズに合わせて伸縮するセルでは、セルのマージンのように罫線から一定には設定できませんのでご注意ください。

上下のマージンは[段落整列]タブの行間で設定することができます。

お気づきの通り、文字のプロパティは表に特化した機能ではなく、表の外側でも設定できます。設定の単位は段落と言って、ノーツ的には改行までの1行分を表します。ですので、セルのそれぞれで独立して設定でき、セル内に複数行(段落)あれば、1行ごとに設定できます。

複数のセルに対して一括で設定したい場合は設定するセルの範囲を選択してから、プロパティを書き換えると一括で設定することができます。


マージン設定の使い分け

文字のプロパティで行いマージン設定は個別に設定できるという柔軟性はある文設定に手間がかかります。また、行の追加を行った際、その行にマージンの設定が反映されない問題があります。

行を追加するたびに上の行の設定を確認し、同じ設定をするのは面倒ですね。

表のプロパティで設定するマージン設定はそれ一つで表全体に設定されるので、行や列を追加しても維持されます。このような背景から、表のマージン設定は、まず、表のプロパティで行い、個別に設定する理由がある場合に限り、文字のプロパティを利用することをおススメします。


ちなみに表のプロパティで行うマージン設定は、記憶が正しければ Notes R5 で登場した機能と記憶しています。それまでは、文字のプロパティで行うしかなかったため、古い DB 程利用している可能性があります。長く Notes/Domino をお使いの方は、発見したら、表のプロパティのマージン設定に移行しておきましょう。


2026/08/12

表のプロパティ ① - 表の幅

ノーツで文章やフォームを作成していて、体裁よく情報を整理するのに表は欠かせないですよね。この表には、さまざまな機能があり、こんな機能もあるの? そこまでいるんか? と驚くような設定も存在します。ほとんどの設定は、表のプロパティを開くことで指定できますが、プロパティには複数のタブがあり設定の多さに驚かされます。

今回の『表のプロパティ』シリーズでは、奥深い表の機能を順に紹介していきます。


表幅の設定

まずは、メールの本文などリッチテキストフィールドに表を書きます。サンプルとして以下のような 6 行 4 列の表を作成しました。

この状態で、Notes クライアントのウィンドウ幅を変えるとそれに応じて表の幅(各列の幅)が伸縮します。これは、表のプロパティで幅の設定が「マージンに合わせる」になっているからです。

幅の設定で「ウィンドウに合わせる」を選択すると表の左右の隙間(マージン)がなくなり画面の幅いっぱいの表になります。

「固定幅」はその名の通り表の幅を固定にします。画面幅に合わせると列幅が広くなりすぎて間延びするなど、固定したほうが見た目がいい場合に使用するとよいでしょう。


マージンの設定

幅の設定で「マージンに合わせる」を指定した場合の表の幅を詳しく確認してみましょう。ルーラを確認すると 2.5 cm 程度になっています。

正確にはプロパティボックスで確認できます。表のプロパティの右から 3 つ目[表の余白]タブの左余白がその値となります。

初期値は 2.54 cm です。中途半端に見えるのは cm 表記のためですね(1 inch = 2.54 cm)。この幅を 4 cm に修正すると一段下がった表にすることができます。


列幅の設定

表の幅をマージンに合わせる設定にした場合、特定の列の幅を固定することができます。

幅を固定したい列にカーソルを入れ、表のプロパティを開きます。最初のタブ[表のレイアウト]の『固定幅』にチェックを入れることで設定します。

幅に希望する値をセットするとその幅で固定されます。これで、ウィンドウの幅を変更してもその列の幅は変化しません。

たとえば、今回の表では 4 列目以外の幅は大きく変化しません。そこで 1 ~ 3 列目だけ固定幅にすると、画面の幅に合わせて最後の列だけ伸縮する表にできます。


自動サイズ

『固定幅』の横にある『自動サイズ調整』にチェックを入れると列の幅をコンテンツに合わせて自動調整してくれる機能があります。例えば 1 列目で設定するとその列で一番長い行に合わせて幅が設定されます。

その後、行を追加して長い名前を入力するとその幅に応じて列幅が変化します。

この例では 2 ~ 4 列目は固定幅にはしていなかったので、同じ比率で幅が縮小しています。もし、固定幅の列がある場合は、それ以外の列で幅の調整が行われます。


メニューの自動サイズ

先ほど紹介した自動サイズに近い機能がもう一つあります。表にカーソルがあるときだけ表示される[表]メニューに[自動サイズ]があります。

まず、わかりやすい例として固定幅の表で実行してみます。次のようにコンテンツの幅に合わせてすべての列の幅がセットされます。

先ほど紹介したプロパティの『自動サイズ調整』チェックと違うのは、メニューを選択したタイミングのみ効果があるということです。例えば、リッチテキストに書き換えると幅の調整が行われず、折り返しが発生します。

ノーツ文書で、コンテンツが出来上がってから実行して体裁を整える機能と思えばいいですね。

ちなみに、マージンに合わせる表では、固定幅の表で実行したときの比率でマージンの幅に伸長してセットされるようです。


まとめ

今回は、表や列の幅に関係する機能を紹介しました。知らない機能はありましたか?覚えておくと、美しい表を効率よく書けるようになるかもしれませんね。

ただ、今回紹介した表は、罫線と文字が近く、ぎゅうぎゅうで見ずらいですよね。次回は見やすい表を作るための設定をご紹介する予定です。