ODS とは?
ODS とは、On Disk Structure のことで、Notes/Domino データベースの内部構造を表すバージョン番号のことです。Notes クラアインとの場合、データベースのプロパティの[情報]タブに表示されます。
また、Administrator クライアントの[ファイル]タブを使えば、一覧で確認できます。
Notes/Domino のバージョンと ODS
当たり前ではありますが、新しい Notes/Domino ほど、新しい ODS をサポートします。整理すると次の通りとなります。デフォルトは、通常新規作成したデータベースで採用される ODS で、最大は、そのバージョンでアクセスできる最大の ODS バージョンです。
Notes/Domino | デフォルト | 最大 |
14.0.x | 55 | 55 |
12.0.x | 52 | 55 |
11.0.x, 10.0.x | 52 | 53 |
9.0.1 | 43 | 52 |
9.0, 8.5.x | 43 | 51 |
8.0.x | 43 | 48 |
7.0.x, 6.x.x | 43 | 43 |
例えば 9.0.x を利用している場合、ODS 52 まではアクセスできますが、ODS 55 のデータベースにはアクセスできません。例えば、以下の図は、ODS 55 の nsf ファイルを Notes 9.0.1 で開こうとした場合のエラーです。
ただし、Domino 14 サーバ上にある ODS 55 のデータベースを Notes 9 クライアントがアクセスすることは可能です。サーバ上のデータベースは、クライアントが直接アクセスするのではなく、サーバを介してアクセスするためです。
なお、Notes/Domino は上位互換性があり、新しい Notes/Domino であれば、古いバージョンで使用されていた ODS のデータベースにアクセスが可能です。
ODS と機能
ODS のバージョンが高いほど、機能が多く、制限が少なく、パフォーマンスが高くなります。例えば、1データベースの最大容量は、ODS 52 では 64 GB なのですが、 ODS 53 では 256 GB まで拡張されています。
現時点で最新の ODS である 55 の新機能は以下のリンクにまとまっています。
リンクのページによると、ACL のエントリ数が 950 件から 65,535 件まで増加、サマリーフィールドのサイズが 64 KB から 16 MB まで拡張されたと記載があります。制限が緩和されること自体は良いことなのですが、利用に当たって注意が記載されています。
- 新機能を利用するためには設定が必要である
- 古いバージョンではエラーが出るなどアクセスが制限される場合がある
このように下位のバージョンに対して互換性のない機能は、通常、有効にするために設定が必要になっており、ODS を上げると自動的に適用されるわけではありません。管理者は、社内環境で安心して利用できる機能か確認したうえで採用する必要があります。
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