Notes/Domino のデータファイルは次の 2 つに大別されます。
種類 | 拡張子 | |
1 | アプリケーション | nsf |
2 | テンプレート | ntf |
アプリケーションは通常利用するアプリケーションそのもので、テンプレートはアプリケーションの設計要素(機能)だけを保持するアプリケーションの ”ひな形” にとなります。テンプレートの名称の通りですね。
では、順にテンプレートの利用方法を確認しつつ、テンプレートの役割を確認しましょう。
アプリケーションの新規作成
新規アプリケーションの作成時に、テンプレートを指定することができます。
例えば、『Domino ブログ(12)』というテンプレートを選択して、アプリケーションを作成すると、設計要素が入った文書が空っぽのアプリケーションが作成されます。『Domino ブログ(12)』テンプレートの設計要素を丸ごとコピーした新規アプリケーションが作成されたということですね。
テンプレートを指定しない(『-未入力-』を選択)場合、設計要素も空っぽのアプリケーションが作成されます。ですので、テンプレートの指定は必須ではありません。
テンプレートと ACL
新規作成したアプリケーションの ACL を確認すると初期設定ができていることが確認できます。『Domino ブログ(12)』テンプレートの場合だと、Anonymous のエントリが作成されていてアクセス権が「作成者」に設定されています。また、ロールが定義された状態になっています。
このコントロールはテンプレート側の ACL の設定で行われています。テンプレートもワークスペースにアイコンを表示することが可能です。例えば、『Domino ブログ(12)』テンプレートを追加するのであれば、アプリケーションを開く画面でサーバを指定して、ファイル名を手入力します。
ファイル名は、アプリケーションの新規作成画面でテンプレートを選択する画面やDomino Administrator クライアントなどで確認できます。
ワークスペースにテンプレートが追加されたら、ACL を確認します。すると [Anonymous] というエントリがあり、新規作成されたアプリケーションの Anonymous と同じ設定となっていることが確認できます。
テンプレートからアプリケーションを作成した場合、エントリの [ ] をとり、ACL の初期値として登録する機能があります。これを利用して、ACL の初期設定をしていたんですね。
ちなみに、[ ] のない通常のエントリは、テンプレート自身の ACL として利用されています。
テンプレートもアプリケーション!?
上記の通り、テンプレートに対しても ACL の設定があり、設定どおりに機能します。そして、テンプレート内にも文書を登録することはできます。ですので、通常と同じアプリケーションのように利用することは可能です。構造上はアプリケーションとテンプレートに差はありません。
だからといって、テンプレートをアプリとして利用しても、運用が不明瞭なるだけです。あくまで、サンプルデータを入れてテンプレートを機能を明示する程度のものと考えましょう。また、運用するアプリを作成する際は、nsf と ntf は似ているので打ち間違えないように注意が必要ですね。
機能は正しく使わないと使いにくくなるだけですから...
テンプレートにサンプルデータを登録してしまうと、テンプレートから新規Notesアプリケーションを作成する際にそのデータも引き継がれてしまうので、やはりテンプレートには不要なデータは登録しない方がいいと思います。
返信削除コメントありがとうございます。ご指摘の通りですね。
削除テンプレートにも文書を入れれることができることを書きたかっただけだったので、例が悪かったですね。
”アプリの動作を設定する文書”の方がましだったかもしれません。ただ、これもポリシー文書にすべきだとなりそうだったので、避けたんです...